京阪電車・宇治駅前に「宇治茶の技術」と「豊臣秀吉の太閤堤」の歴史を説明した施設が、つい最近グランドオープンしたことは、ご存じでしょうか?宇治駅付近では「平等院鳳凰堂」と「源氏物語ミュージアム」が有名ですが、宇治市が新しい施設を2021年10月に公開しました。その名は「お茶と宇治のまち歴史公園 茶づな」(ここをクリック)です。

茶づなとは
茶づなとは、ポスターにもあるように「お茶」と「宇治の町」を歴史的に紹介する総合ミュージアムです。その意味は、『宇治のお茶が1本の綱のようにたくさんの人と歴史をつなぐ』との願いより付けられました。宇治市、観光連盟等のホームページには、設立経緯が詳しく説明されていますのでこちらをご覧ください。
・公式ホームページ(ここをクリック)
・公式Youtube(ここをクリック)
・『麒麟川島明のぶらりふるさと宇治で新発見!』茶づなYoutube(ここをクリック)
・楽しい体験を通じて宇治を学ぶ「お茶と宇治のまち歴史公園 茶づな」オープン!(ここをクリック)
茶づなには、大きく分けて「お茶と宇治のまち交流館」とその外側に広がる「歴史公園」の2箇所に分かれます。
「お茶と宇治のまち交流館」(感想)
今回初めて交流館を訪れた感想は、お茶に関する知識を特に集約して展示、または体験スペースが充実していることです。特に宇治茶に関してその知識を歴史から紐解いて説明する『ミュージアム』(有料:600円/人)は素晴らしいです。
このミュージアムでは、「宇治茶の物語」「今日の茶づくり」「宇治茶の豆知識」を解説文と音声で聞くことができます。スマホで指定のアプリをダウンロードして、その後各エリアで指定のQRコードを読み込んで音声コンテンツを聞くことができます。この仕組みは非常に優れているのですが、スマホの取り扱いに慣れていない人や、音声専用のイヤホンを持参していない方は使うことが難しいです。
私の場合は、たまたま周りに人がほとんどいなかったので音声を大きくして直接聞いていましたが…..
宇治茶の間(宇治茶に関する歴史や技法の説明)
「宇治茶の歴史」の説明文(抜粋)
下記のように、音声コンテンツと同時に宇治茶の歴史について説明文(スマホにて)を確認が出来ます。但し、説明文の一部の漢字がカタカナ表記になるなど、一部見直すべき所がありました。今後の改善に期待します。
下記は『茶ずなミュージアム』(有料)での解説文です。(スマホで読めます)

歴史の間(宇治地域の歴史についての説明)
応神天皇の時代(西暦270~310年)から平安時代~現代にかけて宇治の歴史を事細かに説明されています。特に宇治川沿いでは歴史的にいかに戦いが多くあったのかを理解できます。また、豊臣秀吉が建設した太閤堤の跡の歴史は勉強になります。
また、『名所図会』でみる世界を巨大なパノラマ映画で見るシーンは大変すばらしいです。(一見の価値あり)。トータルでの感想は素晴らしいのですが、あとで振り返りができるようなパンプレットがあると良いですね。
歴史公園(感想)
交流館の外側に広がる歴史公園は「太閤堤」や、「お茶の栽培畑」などが広く整備されています。なお、太閤堤以外はまだ詳しい看板の設置も少なくこれから整備が進むようです。
宇治茶の体験コーナー
茶づな全体の説明については、学芸員の中畑さんにはいろいろ詳しく説明頂きました。今回は時間が無かったので、お茶に関する体験は出来ませんでしたが次回は是非挑戦しようと考えています。
・FaceBook茶づなの紹介(ここをクリック)
・お茶と宇治のまち(ここをクリック)
茶づな周辺の探索
菟道稚郎子(うじのわきいらつこ)の御陵
2020年に初めてこの地へ撮影に来た時、この公園は建設中でした。この地は、京阪宇治駅の北側で何もない宇治川の東側でした。そしてひっそりと「太閤堤の碑」が立ち、裏側には「菟道稚郎子(応仁天皇の子)」の御墓が大切に守れていました。そこに近代的な大きな建物が建設中でしたので本当に驚きました。

「菟道稚郎子皇子(うじのわきいらつこ)の御墓」は、他の天皇陵とは大きさは違いますが大切に祀られており重要な人物であったことが分かります。
浮舟宮の跡
この「菟道稚郎子皇子(応仁天皇の子)」の御墓のとなりに、「浮舟宮の跡」を記した石碑があります。
『源氏物語』(宇治十帖)に登場する「浮舟」を祀る古社が江戸時代までこの辺りにあったことにより建立されたとされています。とにかく立派な石碑です。

豊臣秀吉の太閤堤(宇治市が新たに整理した史跡)

太閤堤は、豊臣秀吉が伏見城築城に伴い、それまで巨椋池に流れ込んでいた宇治川の流れを伏見城下に回すために築いた堤防です。総延長は宇治から向島まで約12kmと言われています。


茶づなや周辺名所へのアクセス
この「茶づな」や「周辺の名所」を巡るので有れば、徒歩の時間を一番短く設定できるコースが便利です。京都駅から此方へ向かう場合は、近鉄電車で丹波橋駅にて下車します。その後京阪電車に乗り換え、中書島駅経由で三室戸駅へ向かいます(約44分)。その後、三室戸駅から徒歩約4~5分で「茶づな」、「周辺の名所」へ到着します。(公式ページでは京阪宇治駅経由の案内がされていますが、三室戸駅経由で向かう方が名所が見れて楽しいです。)
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