東本願寺とは

「東本願寺」は、浄土真宗の宗派の1つで、真宗大谷派の本山となります。「東本願寺」の名は「西本願寺」に対する通称名であり、正式名称は「真宗本廟」となります。場所は京都駅から非常に近く雨の日でも地下鉄烏丸線の地下道を利用すれば簡単に徒歩で行くことができます。特に目を引くのは世界最大の木造建築の本廟があり外国人観光客にも人気のスポットです。
東本願寺 見どころ
①御影堂(ごえいどう)



正門を入ると正面に世界最大の木造建築「御影堂」があります。靴を脱いで寺が用意したビニール袋に入れ、階段を上って御影堂の中に入ります。大きな畳敷きの堂内に進み、正面上部の額「見真」に圧倒されます。そして、中央に進み入ると親鸞上人が迎えてくれます。御影堂の大きな空間(間口(横幅)が76m、奥行きは58m、畳927帖)がゆったりした開放感と厳かな雰囲気を醸し出しています。

また、御影堂正面には「親鸞聖人」座像が、また正面の上側には「見真」の大きな額が設置されています。
②阿弥陀堂(あみだどう)

御影堂の正面左側の「阿弥陀堂」には、御本尊の阿弥陀如来像が安置されています。ここの大きさは間口(横幅)52m・奥行き47mと「御影堂」に比べやや小さくなっています。
尚、「阿弥陀堂」からは、京都タワーが良く見え最高の撮影スポットです。

③毛綱(けづな)
この木造建築を立てる際、多くの木材が全国から京都へ送られました。その時、木材を縛って輸送する際、信徒の女性の長髪が縄の代わりに用いられました。この太く長い綱は「毛綱」と呼ばれ「御影堂」と「阿弥陀堂」の渡り廊下の端にガラスケースにその一部が展示されています。(毛綱は長さ69m、太さ30cm、重さ375kgです。)
この「毛綱」は、御堂の再建時に、巨大な木材の運搬の際、引き綱が切れる等の事故が相次いだ為、より強い綱が必要とされました。そのため、女性の髪の毛と麻を編みこんだ綱が、全国から寄進されました。
特に本願寺派の多い北陸地方、東北地方(主に富山県、新潟県、山形県など)から本堂の建築のために使用されたと言われています。
現在、東本願寺には新潟県の門徒さんから寄進された毛綱が飾られていますので、お立ち寄りの際は、是非見学して下さい。
④御影堂門
御影堂の正面にある「御影堂門」は高さは28mであり、東福寺や知恩院の山門とともに、京都三大門の1つに数えられています。また秋には、烏丸通沿いの黄色い銀杏(イチョウ)が素晴らしく写真に収めるスポットになっています。

また、その正面からの様子は、Youtubeを使用してライブで確認することができます。
・東本願寺 ライブ1(ここをクリック)御影堂門の様子
・東本願寺 ライブ2(ここをクリック)東本願寺前の道路状況
東本願寺・御利益
「どのような人であれ念仏ひとつで救われる」という本願念仏の教えです。
「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と唱えられているのを聞いたことがありますね。この言葉は念仏で、阿弥陀如来(あみだにょらい)という仏さまに呼び掛けてお願いする、という意味です。
つまり「南無阿弥陀仏」という言葉は「阿弥陀さまに心から従います」や「阿弥陀さまにすべてお任せします」といった意味になります。この唱えられる念仏には「故人を阿弥陀さまの力でどうか極楽へ」という願いがあるのです。
東本願寺・由緒
「本願寺」の名前は、13世紀に浄土真宗「親鸞上人」の廟堂を亀山天皇より下賜された「久遠実成阿弥陀本願寺」(くおんじつじょうあみだほんがんじ)が由来となっています。
京都のこの地は、かの織田信長との10年にわたる長い戦の後、大阪の石山本願寺を明け渡し、その後1591年に豊臣秀吉の寄進を得て寺を建立しました。
その後、本願寺は「東本願寺」と「西本願寺」(堀川七条)に別れ現在まで存立することをなりました。
東本願寺・行事

東本願寺では、2023年に親鸞聖人が誕生して850年となり、また浄土真宗が開かれて800年となることから「宗祖親鸞聖人御誕生八百五十年・立教開宗八百年慶讃法要」が行われます。
それ以外の年中行事として、
①修正会(しゅしょえ):1月1~7日
②春の法要(ここをクリック):4月1~3日
③立教開宗記念法要(ここをクリック):4月15日
④蓮如上人御影道中:4月17日 ~5月9日
⑤春の彼岸会:春分・秋分の日を真ん中にはさむ7日間
⑥報恩講:宗祖親鸞聖人の祥月命日までの一週間
⑦おすす払い(ここをクリック):12月10日
拝観時間と拝観料
拝観時間は季節によりことなります。冬場11月~2月は6時20分から16時30分、春から秋は3月~10月は5時50分から17時30分です。また、拝観料金はかかりません
東本願寺へのアクセス
周辺観光スポット
渉成園
「渉成園」は東本願寺から東側に歩いて約4分の所には飛地境内地(約1万坪)です。1641年に徳川三代将軍・徳川家光から寄進され、石川丈山の手により作庭されました。庭園内には四季の花や変化に富んだ風景は「十三景」と称されます。また1936年には、国の名勝に指定されています。
開門・閉門時間は冬場は3月~10月 5:50~17:30、春から秋までは11月~2月 6:20~16:30です。また、拝観料金は高校生以下250円、大人500円です。
・詳細パンフレット(ここをクリック)
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